素材にあった適切な選択を
マイクロ波・ミリ波帯の誘電率・透磁率・導電率測定は目的に応じて適切な方法を使用する必要があります。EMラボでは、下記の測定法に基づいた治具やシステムの開発、製造、販売および受託測定を行っております。
誘電率・透磁率測定装置
EMラボでは大きく2種類の方式に則った装置を販売しています。それぞれ得意とする素材が異なり、素材に応じて適切な測定が可能です。
Sパラメータ法
Sパラメータ法(フリースペース法)はSパラメータを取得する装置です。Sパラメータから誘電率・透磁率の算出が可能です。比較的損失の大きい材料(tanδ>0.01が目安)の測定に適しています。バンドと呼ばれる周波数帯内のデータを連続的に取得するため、周波数特性を評価するのに有効です。
誘電率・透磁率だけでなく、透過・反射・吸収の評価も可能です。フリースペースであれば斜入射による電波吸収体の反射特性などにも対応しています。 このようにSパラメータ法は材料の透過特性の評価にも適しています。
製品 | 対応周波数 [GHz] | 対応試料形状 |
---|---|---|
![]() フリースペース | 18~330 | 板状素材、液体 |
![]() 同軸サンプルホルダ | 0.5~18 | ドーナツ状板材、粉体 |
![]() 導波管サンプルホルダ | 8.2~40 | 直方体状板材 |
共振器法
共振器法を用いた誘電率測定は測定確度が高く、特に低損失材料(tanδ<0.01が目安)の評価に最適です。共振周波数での測定を行います。
空洞共振器・スプリットシリンダ共振器は、共振器1台につき、1つの周波数での測定が可能です。ファブリペロー共振器については、2.5GHzおきに1点共振を発生させられるため、1台で複数周波数における測定値が得られ、周波数特性の評価が可能です。
※共振器法は透磁率や透過・反射・吸収の測定には対応していません。
製品 | 対応周波数 [GHz] | 対応試料形状 |
---|---|---|
![]() 空洞共振器 | 1, 2, 2.45, 3, 5, 5.8, 10 | 棒状素材、短冊状フィルム、粉体、液体 |
![]() スプリットシリンダ共振器 | 10, 20, 24, 28, 35, 40, 50, 60, 80 | フィルム、多層膜、液体 |
![]() ファブリペロー共振器 | 25~330 ※2.5GHzおきに1点 | フィルム、多層膜、液体 |
導電率測定装置
誘電率測定で用いていたスプリットシリンダ共振器・ファブリペロー共振器の技術を応用・最適化し、銅箔の導電率評価を可能としました。
製品 | 対応周波数 [GHz] | 対応試料形状 |
---|---|---|
![]() 導電率用スプリットシリンダ共振器 | 10, 20, 28, 40 | 銅箔、金属板 |
![]() 導電率用ファブリペロー共振器 | 23~170 ※2.5GHzおきに1点 | 銅箔、金属板、樹脂付銅箔 |
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お問い合わせフォームよりお気軽にお問い合わせください。その際、お持ちのネットワークアナライザー、測定したい周波数、測定したい素材の特徴(素材形状、誘電率等のおよその値)をご連絡いただけるとスムーズです。内容確認後当社から折り返し連絡し、適切な装置をご提案いたします。