測定結果


ここがポイント!
- 同じ「ポリイミド」に分類される材料でも、示す周波数特性はさまざま
- 周波数特性の確認のためにも、実測が重要
- 装置を切り替えて測定しても、測定値に段差は見られず330GHzまで連続的なデータを取得可能
「ポリイミド」に分類される材料であっても組成の違いによりその誘電率周波数特性は大きく異なるので、個々の物質を実際に使用する周波数で評価することが必要です。 その好例として、東京工業大学 物質理工学院 安藤慎治研究室との共同研究による成果の一部を紹介します。 たとえば 28 GHzでは最も低損失であった試料Gが、300 GHzでは試料A・B・Fより悪化しています。 試料の誘電特性はこのように大きく周波数に依存し、その依存度が試料によって異なります。 材料メーカーも、機器メーカーも、使用する周波数での誘電率を得ないと、 間違った方向に進んでしまう可能性が高まることがおわかりいただけると思います。
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システム構成
- ファブリペロー共振器 ブロードバンド/Dバンド/Jバンド FP-BB/D/J
- ファブリペロー共振器用 誘電率測定ソフトウェア FP-MA
- ネットワークアナライザ: N5290A(キーサイト・テクノロジー社製)
- Mini VNAX周波数拡張モジュール:N5262BW03(キーサイト・テクノロジー社製)
- Mini VNAX周波数拡張モジュール:N5262BW06(キーサイト・テクノロジー社製)
測定した試料
- ポリイミド7種

補足
東京科学大学 物質理工学院 安藤慎治研究室との共同研究による。
東京科学大学 ニュース参照
発表論文
Ref. H. Liu, R. Sawada, S. Yanagimoto, Y. Yanagimoto, and S. Ando, “Frequency-dependent dielectric properties of aromatic polyimides in the 25–330 GHz range”, Appl. Phys. Lett., 2024, 124; doi: 10.1063/5.0205692.
論文をご入用の際はこちらをご参照ください。